マナー学

弔事のマナー(その2)

家族や親戚が亡くなった場合、自分自身が喪中になるのかどうか分からないという人、案外多いのではないでしょうか?
今回も前回に引き続き、弔事マナーを紹介します。

喪に服する

近親者が亡くなった場合に、一定の期間、死を悼み、身を慎むことを「忌服」や「服喪」と言ったりします。
古くは、門戸を閉じ、酒肉を断ち、弔せず、賀がせず、音曲をなさず、嫁とりをせず、財を分かたずというようなしきたりが暮らしの中に息づいていました。それが今日も、部分的に受け継がれています。
忌服期間中は、故人の冥福を祈り、行動を慎みます。

「忌中」と「喪中」

■忌中…神道の「穢である死を忌む期間」という考え方から、忌中時(五十日)は出仕(仕事)を控え、殺生をせず、髭や髪を剃らず、神社に参拝しないとしています。仏教では四十九日法要が終わるまでを忌中とされています。

■喪中…「死者を偲ぶ期間」であり、忌中とは別の考え方になります。日本では、喪中の規定に関する法律が奈良時代の「養老律令」にはありました。
また、江戸時代になると「服忌令」という法律によって喪中の規定があり、父母の喪は十二~十三カ月であると制定されていました。
現在ではこうした法令はすべて撤廃(昭和二十二年に廃止)され、どのくらいの期間を喪中と言うのか?、どこまでの範囲の親戚が該当するか?など、厳密な決まりはありません。
地域によって、宗派によって、また各家庭の事情によって異なります。しかし、仏事の慣例としては、今もこの太政官布告が一つの目安にされており、
例えば、父母の死亡に際しては七七忌(四十九日)までが忌中、一周忌(一年間)までが喪中とされることが多いようです。服喪期間について、あくまで参考程度になりますが、一般的には下記のとおりです。

■服喪期間
父母…十二~十三カ月
子…三~十二カ月
兄弟・姉妹…三十日~三カ月
祖父母…三~六カ月
祖祖父母、伯叔父母…喪中としない

■喪中という考え方がない仏教宗派もあります
日本で一番門信徒数が多い浄土真宗やキリスト教には喪中の概念はありません。
とはいえ、喪中も年賀欠礼状も社会的習慣として広く認知され、地域の慣習やお付き合いなどを考慮して、各家庭で決めたら良いでしょう。

 

喪中ハガキは十一月末ごろまでには準備し、遅くても十二月十日までに先方に到着するようにしましょう。
最近は新年の挨拶をメールで行う人も増えてきましたが、喪中のお知らせをメールだけで済ませるのは失礼にあたりますので気を付けて下さい。

マナー学Q & A

Q:忌中・喪中のときのお中元やお歳暮はどうしたらいいの?

A:お中元やお歳暮は、お世話になった方へのご挨拶という意味ですから、当方や先方が忌中または喪中期間中であっても、贈答してもOKです。
心情的に気になる場合には時期をずらし、お中元なら暑中お見舞い(残暑お見舞い)、お歳暮なら寒中見舞いとしてお贈りするのも良いでしょう。